神経性食欲不振症発症リスク評価のための自己身体イメージ測定ソフトウエア
【思春期やせ症の早期発見ツール】
技術概要
- 健康な痩せと重症化する神経性食欲不振症を区別するための、身体イメージの自己認識の差を利用したタッチパネル上の新規ソフトウエア。
活用のポイント
- 若年女性の「やせ症」は重症化することが
あります。学校や企業の保健室にソフト搭載
タッチパネルを備え、早期発見に努めましょう。
従来の問題点
- 重症の痩せ症である神経性食欲不振症は、若年女性に好発し、
著しい痩せ・無月経・特異な食行動を示して治療に難渋し、
死亡例もある。著しく痩せているにも関わらず、肥っているとしてダイエットを続けることが特徴で、自己の身体イメージの認知障害が関連している。 - 従来、自己の身体イメージを評価するには、痩せや肥満の
身体模式図や拡幅・狭小化した対象者の写真等を用いて、
対象者に自己の身体イメージを選択させる方法がとられてきた。
ところが、これらの方法は、模式図と実像の差異が大きいこと、
写真の調整に専用機器が必要なことから一般化していなかった。
解決したポイント
- 身近に普及しているタブレットPCを利用し、対象者自身の操作により身体イメージを評価するソフトウエア
(1)「現在の体型」と「理想の体型」の自己認識を計測する機能を有す。
(2)撮影した対象者の立位正面像を、対象者自身が水平方向へ任意に伸縮させる。
(3)その中から、対象者が現在の体型、理想の体型と判断する画像を選択する。
(4)実像からの伸縮率を、それぞれ「現在の身体イメージ値」、「理想の身体イメージ値」として評価する(実像を100%)。
図解
ライセンス情報
①開放特許情報DB登録番号 | L2015001925 | |
---|---|---|
②特許番号 | 特許第6399659号 | |
③公開番号 | 特開2017-063913 | |
④出願番号 | 特願2015-190695 | |
⑤出願日 | 2015年9月29日 | |
⑥発明の名称 | 神経性食欲不振症のリスク評価プログラム、リスク評価装置及びリスク評価方法 | |
⑦特許権者 | 国立大学法人鳥取大学 | |
⑧代表発明者 | 花木 啓一 |
⑨実施許諾・譲渡 | ■許諾 | □譲渡 |
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⑩共同開発研究の意思 | ■有 | □無 |
⑪サンプルの提供 | ■有 | □無 |
⑫技術指導 | ■有 | □無 |
⑬実施実績 | □有 | ■試作 |
□実験 | □無 | |
⑭事業化実績 | □有 | ■無 |
⑮実施許諾実績 | □有 | ■無 |
発明者コメント
花木 啓一(医学部)
日本は、若年女性のBMIが減少し続けている世界でも稀有な国です。若年女性の痩せは、自身の健康を害するだけでなく、低出生体重児の
出生につながり、低出生体重児は成人後に生活習慣病の有病率が高いことが報告されています。
学校や企業では、若年女性の過度なダイエットに潜む危険性や神経性食欲不振症についての啓発が重要です。