きのこ抽出物由来抗菌活性物質
抗ピロリ、カンピロバクター菌生育阻害活性物質

技術概要

  • きのこの抽出物は漢方薬としても用いられる。本シーズはFMRC保有の食用きのこ抽出物ライブラリからピロリ菌に対して抗菌活性を示す
    きのことしてホウロクタケを選抜し、菌糸体培養液、子実体乾燥粉末抽出物よりピロリ菌の生育を阻害する物質を見いだしたものです。
  • 菌糸体培養液の場合は酢酸エチルを使用して分配抽出後、数回のクロマトグラフィーにて精製が可能でした。
    子実体の場合、乾燥粉末を酢酸エチルもしくはメタノールで抽出後、同様の方法で精製することが可能でした。

活用のポイント

  • 食経験があるきのこ抽出液の抗菌活性を利用した
    抗ピロリ菌感染、胃がん予防サプリメント

従来の問題点

  • ピロリ菌の除菌には抗菌剤が使用されていましたが、
    胃酸分泌抑制剤の使用に伴う逆流性食道炎などの副作用が
    ありました。

解決したポイント

  • 胃酸に対して安定性の高い抗菌物質を、食経験がある
    きのこ子実体、菌糸体、菌糸体培養濾液から見いだしました。
  • これらの物質は酸、アルカリに対して安定であるため、
    単独で使用できる治療薬になる可能性があります。
  • 食経験があるきのこ抽出物をサプリメントあるいは抽出液として
    摂取することで、除菌剤を使用することなくピロリ菌の感染予防、
    除菌が期待できます。

図解

発明者コメント

一柳 剛(農学部)

地球上に150万種存在するといわれるきのこですが、まだ謎が多い生物です。きのこに含まれる生物活性物質の数も未知数です。
抗ピロリ菌だけでなく新しい機能を持つ物質を生産するきのこがまだ多く眠っていると期待されます。

ライセンス情報

①開放特許情報DB登録番号
②特許番号
③公開番号
④出願番号特願2019-208982
⑤出願日2019年11月19日
⑥発明の名称クマリン骨格を有する抗ヘリコバクター活性物質
⑦特許権者国立大学法人鳥取大学
⑧代表発明者一柳 剛
⑨実施許諾・譲渡■許諾□譲渡
⑩共同開発研究の意思■有□無
⑪サンプルの提供■有□無
⑫技術指導■有□無
⑬実施実績□有□試作
□実験■無
⑭事業化実績□有■無
⑮実施許諾実績□有■無