植物とアーバスキュラー菌根菌の共生を促進する技術

技術概要

  • キチン類(キチンオリゴ糖やキチンナノファイバー)の土壌施用により、植物におけるアーバスキュラー菌根菌の感染率を増加させ、これらの
    共生を促進可能。
  • キチン類を培地に添加することで、植物毛状根を用いたアーバスキュラー菌根菌の無菌純粋培養系において得られる胞子量を向上させることも
    可能。

活用のポイント

  • 天然の多糖であるキチンを添加するだけで、植物の
    生育を助ける菌根菌との共生が促進可能です。

従来の問題点

  • アーバスキュラー菌根菌を使用した菌根菌資材(VA菌根菌資材)は
    既に市販されているが、価格が高く、品質が不安定で使い勝手が
    悪いという問題があるため、地力増進法で定められた唯一の
    微生物資材であるが、その普及が進んでいない

解決したポイント

  • 菌根菌の安定的な感染と共生による植物の生育促進が安定的に
    発揮しにくいという菌根菌資材の問題点が、キチン類を同時に
    施用することで解決した。
  • 本効果は様々な植物種で確認済であるため、菌根菌資材の普及に
    貢献可能である。
  • 収量が少ない純粋培養系を用いた菌根菌の胞子生産において、
    その増産にも利用可能である。

図解

発明者コメント

上中 弘典(農学部)

アーバスキュラー菌根菌は、多くの陸上植物と共生している土壌微生物で、共生により植物には土壌中のリンが効率的に供給されます。
本技術により農業利用が期待されている菌根菌を用いた農業資材の品質の安定化が可能です。

ライセンス情報

①開放特許情報DB登録番号L2019002169
②特許番号
③公開番号
④出願番号特願2019-074285
⑤出願日2019年4月9日
⑥発明の名称植物とアーバスキュラー菌根菌の共生を促進する技術
⑦特許権者国立大学法人鳥取大学
⑧代表発明者上中 弘典
⑨実施許諾・譲渡■許諾□譲渡
⑩共同開発研究の意思■有□無
⑪サンプルの提供■有□無
⑫技術指導■有□無
⑬実施実績□有□試作
■実験□無
⑭事業化実績□有■無
⑮実施許諾実績□有■無